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【家を建てる時に費用をかけた方が良い部分、そうでない部分】ってあるの?

 

まずは土地だよね(土地探しからの場合)

・これ半端なく大事です。

「家を建てる時に費用をかけた方が良い部分」とか言いながら「土地に費用をかけた方が良い部分」

からスタートになってしまいますw

 

僕は今40代前半ですが、30代前半の時に、友人・知人が自宅建設ラッシュでした。

その際によく聞かれた質問です。

これ、本当に難しいんです。

だって、自宅ってそれぞれ重要視しているところが違うんですもん。

あとは住む地域によっても変わってきます。

土地から探す方は「土地」にも目を向けなければいけないですしね。

 

周辺状況や通学距離、治安や陽当り、ここら辺は誰もが考える部分ですが、

結構頭にないのは「地盤」。

地盤の緩い土地と堅い土地では、基礎下で100万円近く変わって来ます。

 

地盤資料があれば見せて頂き、分かる人に聞ければBESTですが・・

 

地盤資料なんて購入前に見れる事の方が少ないです。

 

資料が無い場合は、設計事務所や不動産屋さん、工務店さんやハウスメーカーさんも結構情報もってますので、聞いてみてください。

 

「どうしも立地条件を考えると、ここの土地じゃなきゃ嫌だ」って方は、

緩くてもしっかり地盤を改良して強くしてから住宅を建てて下さい。

(それでも少しでも堅い地盤をお勧めします)。

 

地盤を強くする工法はいくつかありますが、それはまたの機会に。。。

 

地盤が緩いと何がいけないの?

って事になるんですが、単純に家が傾きます。

住宅全体が一様に沈んでくれればまだいいのですが、一様に沈むなんて事はありません。

 

家の真下でも、多少堅い所もあれば、緩い所もあります。

家の中で重い部分もあれば、軽い部分もあります。

なので、一様に沈むなんて事はなくて、どこか一番弱い部分の沈み方が激しくなります。

これが俗に言う「不同沈下」ってものです。

 

ちなみに下記写真ですが、建物下は地盤を改良したので下がっていないけど、建物の周辺地盤が

下がった所です。

 

 

赤線部分に沿ってコンクリートと側溝部分に亀裂が入ってますが、側溝が下がってしまった

ケースです。

地盤が弱いとこのようになっていきます。

 

通常は地盤が緩い土地よりも堅い地盤の土地の方が坪単価は高くなっているはずです。

「緩くても改良して地盤を堅くすればいいやっ」という考えより「多少費用が高くても堅い地盤」

をお勧めします。

 

地盤は住宅の真下だけでなく、その周囲全体の地盤がどうなんだ?までを考えて選択してください。

 

だって、緩い地盤は地域によっては地震の時に液状化の可能性だって大きいですし、仮に地盤改良をしても、周囲の地盤が下がっていき、住宅の部分だけ下がらなかったら後々、なにかしらの対応はしないといけなくなりますので。

んじゃ、地盤の堅い地域ってどこよ?(。-`ω-) ってなりますよね。

正直、見極めるのなんて難しいんです。

 

あくまで参考になりますが、その地域(住所)の漢字を見てみて下さい。

「田」や「川」、「水」「沼」等のように水関連の字がついている地域は、軟弱地盤が多く見受けられます。

「さんずい」の漢字が使われていいる地域は原則「水」関連となります。

 

逆に「岩」や「石」、「堅」や「山」等の字が用いられている地域は、比較的地盤が堅い場所が多いと

考えられます。

 

正直、このような地名を誰がどのようにして決めたのか僕は知りませんw

だって専門範囲外ですからw

 

でも、先人達の知恵でこのような地名が付けられてきています。

なので、地名って大切なんです。

 

今は地名の変更や、合併等で地名がなくなったりしていますが、正直これ結構迷惑です。

迷惑というか、勿体ないんです。

 

地名だけでも大切な情報が入っているのです。

なので、土地探しの際には「地名」を見ながら探してみるのも一つの方法です。

 

地盤の他にも、市町村毎でハザードマップという物を作成しています。
平塚市の場合は、土砂災害や洪水、津波におけるハザードマップを設けています。

 

(平塚市HPより引用)

 

当然、平塚市以外でも当然設けられており、行政のホームページで見る事ができます。

 

このハザードマップをみながら土地の検討をするのも大切な事です。

災害における警戒区域内よりも、少しでも災害につよい土地探しをお勧めします。

 

当然ながら、災害警戒区域内の土地よりも、警戒区域外の土地の方が坪単価は高いです。

それでも、毎年大きな災害が起きている今、安心・安全という事は非常に大切な事だと思います。

 

災害警戒区域の内外次第では、住宅保険の費用にも関係する事もあります。

土地探しの際には、一度、保険業者さんに相談してみるのも良いかと思います。

 

という事で、全く簡潔になりませんでしたが、「土地にはある程度の費用は見込みましょう」

という事です。

もはやタイトル関係なくなっちゃいましたが。

 

次回こそは【家を建てる時に費用をかけた方が良い部分、そうでない部分】をお伝えできるように頑張ります。

 

※平塚市のハザードマップは下記URL(平塚市HP)で見る事ができます。

https://www.city.hiratsuka.kanagawa.jp/bosai/page05_00014.html

 

つか、平塚市ハザードマップ多すぎです。。。

 

Syu 設計室 建築設計事務所

一級建築士 河西正輝

 

屋根を改修するときのちょっとした疑問

 

 

  • 屋根って大事だよね

そもそも「屋根」ってなんぞや?

と言わなくても、皆さん分かっていると思います。

 

建物内部に雨、雪、風が入らないように守ってくれる大切な建物の一部です。

皆さんの快適な居住空間を保てるように、頑張っている部分です。

あっ、とは言っても屋根だけで快適な居住空間が成り立っている訳ではありませんが、その大切な一部を形成しているという事ですね。

 

 

自分の家に屋根が無かった場合を想像してみてください。

そうなんです、想像するだけで気持ち的に凹みます。

 

 

  • 屋根材ってどんなんがあるの?

屋根材の種類って一つじゃないんですよね。

じゃぁ、どんな種類があるの?って思えば、今の時代スマホで調べればすぐに分かりますよね。

例えば住宅で使われる事が多いのは、ざっくり言うと、金属(鉄板・鋼板等)、瓦、スレート、あたりになりますね。

他の材料もありますが、現代で多いのは上記の材料になるかと思います。

 

写真は横暖ルーフ

んじゃ、どれが良いの?って当然なるのですが、それは三者三様ですので、専門の方へ聞いてみて下さい。

「みんな違ってみんないい」ってなるかもしれませんし、「いやっ、私はこれだな」ってなるかもしれません。

捉え方も人それぞれになると思います。

 

 

  • 屋根が傷んできたよ。どうするの?

屋根って建物の部分の中でも、トップクラスに劣悪な環境におかれています。

なんせ、雨、太陽光、暑さ、寒さ、紫外線、なんでもござれの部分なんです。

よく「メンテナンスフリー」なんて言葉がありますが、正直、その言葉とはかけ離れている部分です。

当然、1年2年で雨漏りがする事はありませんが、経年劣化で変色したり、雨漏りしたり、

地震等の自然災害があれば、大きく変形してしまう事だってあります。

なので、どうしても人のお世話が必要になってくる部分なんです。

 

お手入れ方法はいくつかありますが、今回はその中でも「カバー工法」で聞かれる事について書かさせて頂きます。

 

 

 

  • カバー工法ってなんぞや?

そもそもカバー工法ってなんぞや?って事ですが、今ある屋根の上に、新しく屋根を設ける工法の事です。

全ての屋根でカバー工法が可能か?と言われると、可能な屋根と不可能な屋根があります。

住宅で良く使われるのは、既存の金属屋根の上に、新しく金属(カラーガルバリウム鋼板等)屋根を設けるというカバー工法になります。

 

 

 

               

各メーカーさんで同じような商品を出しているので、全てが同じ条件にはなりませんが、一例として書かさせて頂きます。

このような形状の屋根材なのですが、この材料の場合1㎡当たりの重さが約4.7kgとなります。

 

 

写真はカバー工法のルーフィング中

 

そこにアスファルトルーフィングという屋根材の下へ敷く物があります。

 

※アスファルトルーフィングってこんな感じの物です(種類はいくつかあります)。

 

その重さと合わせると約6.0kg/㎡となります。

単純に1m×1mの屋根の所に生後3ヶ月の赤ちゃんが乗るイメージです。

いや、正直分かりづらいですよね。

えーっと、産まれてすぐの赤ちゃんが2人乗るイメージです。。。

 

なんでもないです。うまく想像して下さい。。。

ざっくり言うと、そんな程度なんです。

屋根全体で考えると、屋根の大きさは当然1㎡より大きいので「うわっ赤ちゃん凄い乗るじゃん」って思ってしまうのですが、

1㎡で考えるとそんな程度なんです。

 

ちなみに雪が屋根に1cm積もると、1㎡あたり約2.0kg(厳密に言うと2.0kg以上ですが)見込むように建築基準法で定められています。

なので、3.0cm積もると約6.0kgとなるので、イメージがしやすくなるかと思います。

 

雪が3.0cm積もっただけで、家が潰れてしまったら困りますよね。

上記の材料を使うカバー工法とは、正直その程度の「重さ」という事です。

(豆知識ですが平塚市の場合、今は積雪を30cm見込む事となっています(この基準は変わる事もあるので、以前は違った可能性があります))。

 

とは言え、他に太陽光パネルを載せたり、太陽熱温水器を新たに載せたりとなると、それなりの重さが掛かってきます。

そのような場合は、工事前に御相談する事をお勧め致します。

 

 

  • 困った時の専門業者

屋根はなかなか自分で確認が出来ない箇所です。

不安な事や聞いてみたい事があれば気軽に専門業者へ聞いてみる事をお勧めします。

聞きたかった事や、聞く必要のなかった事、もしかしたら聞きたくない事まで教えてくれるかもしれません。

どちらにせよ、聞きたかった以上の事は教えてくれるはずです。

それが専門業者の強みですから。

 

それではまた機会があれば屋根について書かさせて頂きます。

 

Syu設計室 建築設計事務所

1級建築士 河西正輝