目次
築45年の軒天を部分修理|穴から野鳥が侵入していた旧実家の修繕事例
ご相談の背景
今回のお客様は、ご自宅と隣接している木造2階建ての旧実家について、修繕のご相談をいただきました。
現在は空き家となっており、以前から2階の屋根の軒先、特に四隅の傷みが激しく、ところどころに大きな穴が開いている状態でした。
その穴から野鳥が建物内へ入り込むようになり、ここ数年は軒先に巣を作っているとのことでした。
また、現在は空き家とはいえ、お客様にとっては思い出のある実家ということもあり、「自分の代までは維持したい」とお望みでした。
そこで今回は、できる限り費用を抑えて、特に劣化が進んでいる軒天を中心に、必要な箇所を優先した部分修理をご提案しました。
工事内容
今回の工事では、軒天の劣化部分を中心に修理を行いました。
●2階軒先の軒天張替え工事
●雨樋修理工事
●1階波板の葺き替え工事
軒天とは?どんな役割があるの?
「軒天」という言葉を聞いても、どこの部分なのか分からない方も多いのではないでしょうか。
軒天とは、建物の外壁より外側に出ている屋根の裏側、つまり軒先を下から見上げたときに見える部分のことです。

普段はあまり意識する場所ではありませんが、軒天には建物を守るための重要な役割があります。
軒天があることで、屋根の内部や建物の構造部分を雨風から守り、外観を整える役割もあります。
そのため、軒天に穴が開いていたり、板が剥がれていたり、腐食や変色が見られる場合には、
そのまま放置せず状態を確認することが大切です。
軒天に穴が開く原因
軒天に穴が開く原因は、経年劣化だけとは限りません。
雨水の浸入によって内部の木材や下地が傷んでいる場合や、湿気による腐食、強風による破損など、さまざまな原因が考えられます。
特に築年数が経過した住宅では、屋根や外壁だけでなく、軒天も長年にわたって雨風や紫外線の影響を受けています。
今回の建物も築45年ということもあり、軒先の四隅を中心に劣化が進み、大きな穴が開いていました。
軒天の穴から野鳥が侵入することも
軒天に穴が開くと、そこが野鳥にとって建物へ入り込むための入口になってしまうことがあります。
今回も軒天の穴から野鳥が侵入し、数年間にわたって巣を作っている状態でした。
軒天の穴をそのままにしていると、野鳥だけでなく、場合によっては小動物などが入り込む原因になることもあります。
また、穴が開いているということは、建物の外側と内部がつながっている状態でもあります。
雨風が入り込む可能性もあるため、単なる見た目の問題として考えるのではなく、
建物を維持するうえで修理が必要な部分として確認することが重要です。
軒天の劣化を放置するとどうなる?
軒天は普段あまり目に入らない場所だからこそ、劣化していても気付かず、そのまま放置してしまうケースがあります。
しかし、軒天の剥がれや穴、腐食などを長期間放置すると、徐々に劣化範囲が広がってしまう可能性があります。
特に雨水が関係している場合には、軒天だけでなく、その内部にある下地材などまで傷んでいる可能性があります。
また、穴が開いた状態では野鳥が巣を作ったり、風雨が入り込んだりすることもあります。
「少し剥がれているだけ」「小さな穴だから」と思っていても、
築年数が経過している建物では、屋根や雨樋など周辺部分も合わせて確認することが大切です。
空き家でも軒天の修理は必要?
今回の建物は現在空き家ですが、お客様は「自分の代までは維持したい」と考えられていました。
空き家の場合、日常的に建物を使用しないため、軒天の劣化などに気付きにくくなります。
しかし、建物を使用していなくても、屋根や軒天は雨や風、紫外線の影響を受け続けます。
特に軒天に穴が開いている場合は、野鳥などの侵入につながるだけでなく、雨風の影響を受ける可能性もあります。
将来的にも建物を残したいのであれば、空き家だからと放置するのではなく、
劣化している部分を確認し、必要な範囲で修理しておくことが大切です。
費用を抑えて軒天を部分修理するという選択
築45年の建物ということもあり、屋根全体を含めて大規模に改修する方法も考えられます。
しかし、今回のお客様は建物の今後の使用状況やご予算を考慮し、必要以上に工事範囲を広げることは希望されていませんでした。
そこで、特に問題となっている軒天の補修を優先し、合わせて雨樋や1階の波板など、
劣化や飛散の不安がある部分についても必要な修繕を行いました。
建物の修繕では、「古いからすべて交換する」という方法だけが正解ではありません。
今後どのくらい建物を維持したいのか、現在どこに問題があるのか、
ご予算はどの程度なのかなどを踏まえ、優先順位を決めて工事することも大切です。
今回も、思い出のある旧実家をこれからも維持していくために、必要な部分へ絞って修理を行いました。
施工写真と解説
施工前
施工前の2階軒先は、四隅を中心に傷みが激しく、大きな穴が開いていました。

軒天張り替え工事
劣化部分を撤去します。


新しい軒天を張るにあたって、下地材も補強していきます。

新しい軒天に張り替えて完了です。




まとめ
今回は、築45年の旧実家で行った軒天の部分修理をご紹介しました。
軒天の穴や剥がれは、見た目だけの問題とは限りません。
雨風や野鳥などの侵入につながることもあるため、劣化を見つけた場合は早めに状態を確認することが大切です。
「空き家なので大規模な工事までは考えていない」「実家をできるだけ費用を抑えて維持したい」
「軒天の穴だけでも直したい」といった場合でも、建物の状態に合わせた部分修理を検討できる場合があります。
軒天の剥がれや穴、腐食、野鳥の侵入などが気になる方は、まずは現在の状態を確認してみることをおすすめします。
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